柔道や空手のような、道着を着用する武道では、必ず帯はつきものですね。
それぞれ、一見似ているような帯に見えても、実は違いがあるのです。
ここでは、柔道と空手で締める帯の「違いはコレだ!」という点について、解説していきます。
そもそも帯とは何ぞや?
柔道と空手の帯の違いについて解説する前に、「そもそも帯とは何ぞや?」と、素朴な疑問を持たれる方もいらっしゃるかと思いますので、まずは柔道や空手で締める帯について解説します。
柔道や空手に限らず、道着を着用する武道において帯は、段級位制とワンセットになっており、上衣がはだけないように固定するという本来の用途の他に、その色で実力を識別するという役割も担っています。
しかし、同じ武道でも柔道と空手ではその性格が異なるため、細かな点において、その違いがあります。
次に、同じ帯でも柔道と空手の「違いはコレだ!」という点を、取り上げていきます。
同じ帯でも柔道と空手の「違いはコレだ!」
帯の長さ
柔道はルール上、相手に対する道着の掴みが認められており、少しでも掴める部位を少なくしなければならないため、結び目からの垂れ下がりの長さを短くしています。
一方、空手の場合は、一部流派や会派を除いて、基本的には掴まれるということがないため、結び目からの垂れ下がりを長めにする傾向にあり、上衣の裾あたりから腿にかけてが一般的です。
帯の色
もともと段級位制や色帯の制度は、講道館柔道によって始められました。
空手における同様の制度は、その講道館柔道を参考にしたものだと言われています。
入門したてのころは白帯で、有段者は黒帯というのは、柔道も空手も同じですが、柔道の場合、少年と成年で色分けが異なるのと、成年の場合は三級から、少年の場合は五級から色帯となります。
さらに柔道では、黒帯以上の帯もあり、六段以上は紅白帯、九段以上では紅帯となります。
空手の場合、級位の数や帯の色は流派や会派などによって様々です。
その多くでは十級から始まり、十級ですでに色帯を締められるところもあれば、白帯のままのところもあるなど、まちまちです。
しかし、二級までまちまちな各流派や会派でも、一級になると茶帯、初段以上は全て黒帯というところがほとんどです。
また、全空連の試合では、対戦する選手の判別のため、段位・級位の関係なく一方を赤、もう一方を青として分けています。
まとめ
柔道も空手も、帯は道着の上衣を固定する本来の役割に加え、締める人の実力を色で識別するという役割も兼ねていることは一緒です。
しかし、帯の長さや段級位の色分けにおいて、柔道と空手の間では、その違いが現れてくるのです。