皆さんは、空手の1級というと、どのようなイメージを想い浮かべるのでしょうか?
黒帯の一歩手前ということもあって、ほぼ達人に近いイメージを持たれるのではないでしょうか。
ここでは、空手の1級がどこまで強いのかについて、解説していきます。
空手の1級はどのくらいの強さか?
空手を問わず、段級位制を取り入れている武道ならば、1級といえば、黒帯の一歩手前の最高級位であります。
フルコン系はもちろん伝統系でも、地稽古で本当に当てていく組手を行っているところでしたら、相当な実力があることには間違いありません。
中には、初段の黒帯相手に互角以上の戦いができる人もいるでしょう。
黒帯との違いといえば、10人組手や15人組手の経験があるかないかの違いだけで、昇段審査に耐えうる、体力面と精神面でのタフさを身につけることができれば、有段者の仲間入りができると言ってもよいでしょう。
しかし、1級でも良い1級と悪い1級がある
審査を行う道場なら、強いだけでは1級になれない!
一般的な空手道場でしたら、道場によって難易度の違いがありますが、基本的には「昇級審査」というものを受けて昇級します。
1級となるには、ただ単純に組手が強いだけでは、昇級できません。
それなりの基礎体力があることはもちろん、基本や移動が正しくでき、号令も任せられるくらいの指導力があること、そして指定された型もこなせること、場合によっては筆記試験も受けなければなりません。
技量面だけでなく、総合的な面や人間性といった面でも、1級としてふさわしいかどうか、審査において見られます。
こんな1級なら道場を移ろう!
けれども、個人で経営しているような小規模な道場の中には、昇級や昇段の基準があやふやなところもあります。
指導者が指導する気のない道場や、指導者の気分だけで審査も行わずに昇級を認めてしまうような道場も、少なからずあります。
このような道場では、明らかに実力が伴わないまま1級として認めてしまうことがありますので、もしも実力をつけたいのであるならば、他の道場に移ることをおすすめします。
まとめ
しっかりとした審査を経て昇級できる道場でしたら、空手の1級の実力は、相当なものと考えてよいでしょう。
しかし、明確な昇級基準のない道場の場合は、その実力は疑わしいと考えた方がよろしいかもしれません。
いずれにせよ、1級に限らず、常に空手家としての品格を保つよう心がけ、空手の心得があるからと言って、決して鼻にかけることのないよう努めたいものです。