空手四大流派の一つとして挙げられる、糸東流。
四大流派に属する各流派は、統一されたルールの下、各流派が集結して数々の試合を行うなど、流派の垣根を超えた活動を行っています。
その一方で、各流派がまとまっているがゆえに、特に空手に詳しくない方にとっては、それぞれの流派の違いが分かりづらい点もあることでしょう。
ここでは、空手四大流派の中から、糸東流の空手について取り上げ、「ココが違う!」という基本的な点について、解説していきます。
そもそも糸東流ってどんな流派?
糸東流とは、戦前に摩文仁賢和によって、首里手と那覇手に加え、沖縄古来の武器術や、さらには本土の柔術をも融合させた、空手の流派です。
首里手を学んだ糸洲安恒から「糸」、那覇手を学んだ東恩納寛量から「東」を取って「糸東流」と名乗るようになりました。
実践性を重視しているため、小さな動作の突き蹴りが基本です。
型の中での動きにおいて、突きや蹴り以外にも、投げ技や「逆技」と呼ばれる関節技の動作まで取り入れられているのが特徴です。
型の動きを分解して、その動作を「分解組手」という形で約束組手を行うように、型を応用して組手に活かす取り組みを、基本的に重視しています。
また、肉体の鍛錬についても重視しており、巻き藁を用いた突き蹴り、砂利の上での拳立て伏せなどを稽古に取り入れてきた流派で、現在でも筋トレを稽古メニューに取り入れている道場が多く存在しています。
他流派を習っていた人も要チェック!!糸東流はココが違う!
型の種類が圧倒的に豊富!
糸東流と四大流派の他の流派との違いですが、格段に型の数が圧倒的に多いことが挙げられます。
首里手と那覇手から型を取り入れたため、他の流派に比べて型の種類が非常に豊富です。
全空連の競技規定で定められた型の種類は、他の流派を抑えてダントツの数です。
規定外の型まで全てをマスターするとしたら、一生かかってしまうほどでしょう。
型をたくさん習いたい方には、特におすすめです!
他流派を習っていた人は要注意!
平安の型において、他の流派でいうところの初段と二段の挙動が糸東流では逆になっております。
他の流派でいう二段の挙動は糸東流では初段、初段の挙動が二段となっています。
これから糸東流の道場に入門される方で、他の流派で空手を習ったことのある方は、特に気をつけるべきところです。
まとめ
糸東流は、他の四大流派に比べて、型の種類が非常に多い流派です。
他の流派同様、その場もしくは移動しながらでの突き蹴りなどの基本稽古も行いますが、特に型稽古には時間を多くかけます。
また、肉体鍛錬も重視しているため、技と肉体の両方を鍛えたい方にとっては、大変うってつけの流派です!
ご興味がありましたらぜひ、最寄りの糸東流の道場をご見学してみてはいかがでしょうか。