空手の型は独学でマスターできるのか?

空手の型での、キレのある力強い動きには、誰もが憧れ、マスターしてみたいと思うことでしょう。

しかし、空手道場に通いたくても、様々な事情で通うことができない方も多いかと思います。

そのような際に、空手の型を独学でマスターすることは可能なのか、もしも可能ならばどこまでできるのかについて考察し、解説していきます。

独学の手段および限界について

現在は、インターネットも発達して、動画サイトで型を公開する空手の流派や団体、道場も多くあります。

型の動作については、そのような動画を見れば、だいたいの流れは掴むことができるでしょう。

型の名称や動作の解説などについても、個人から団体に至るまで、数多くのサイトで紹介されているので、ある程度は理解できるでしょう。

しかし、空手の型は流派によって動作に違いがあります。

また、一つひとつの技にも意味があり、それも流派によって解釈が異なる場合があります。

そのため、型の真髄まで極めようとするには、独学ではマスターしきれない面もあります。

個人的な鍛錬や趣味で行ったり、予備知識として流れをマスターしたりする分には、問題はないでしょう。

しかし将来、空手道場に入門するつもりで予習の一環として行う場合は、入門後、指導者から正される部分が多いかもしれません。

独学で型を学んだ際、決してやってはいけないことがあります。

独学で型をマスターしたことを、人に自慢することです。

体のみならず心の強さにおいて、道場で型を身につけた人には敵いません。

道場では型以外にも基本技の立ち稽古や移動稽古を数多くこなし、その上約束組手、さらには自由組手までこなさなければなりません。

道場で稽古するからには、時には辛いこともあり、道場に行きたくないと思うこともあります。

それでも継続して道場に通い続けるからこそ、空手が強くなるのです。

だからこそ、辛いことがあっても、逃げ出さずにそれを乗り越えることができる精神を養うことができるのです。

独学では、いつでも好きなときに練習して、辛いときには練習しなくて済むので、精神面を養うことは難しいでしょう。

その点においても、独学での限界があります。

インターネットが普及している昨今では、簡単に動画で公開されているので、空手の型を独学でマスターできる環境は整っております。

しかし、細かい動作やその意味、そして心を鍛えるためにはやはり、空手道場に通い、その道場で学んできた指導者の下で指導を受けることが、一番最適と言えるでしょう。