空手で赤帯や青帯を締めて試合をする、その意味は?

空手の試合において、その選手の段や級に関係なく、必ず一方が赤帯、もう一方が青帯を締めて、試合を行うところがあります。

どうして選手はみんな、黒帯や茶帯といった、自分の段や級の帯を締めずに、赤帯や青帯を締めるのでしょうか?

ここでは、その意味について、本来の帯色のもつ意味も交えながら、述べてみたいと思います。

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ただ締めるだけではない!帯はその人の熟練度を表す

皆さんもご存知の通り、空手のみならず日本の武道において、帯は、道着の上衣を固定するだけに限らず、その色ごとに熟練度を表しています。

全ての武道において、入門したらまず白帯を締め、流派によって異なりますが、級が進むにつれて様々な色を経て、一級になれば茶帯、そして段を取れば黒帯を締めるのは、周知の通りですね。

右も左も分からない、まっさらな「白」の状態から、稽古を通して色が染まり、門人として認められて「黒」に染まる…といったところでしょうか。

もちろん、黒に染まった帯を締めてからが、本当の修業の始まりであることは、言うまでもありません。

みんな一律に赤帯と青帯に分かれるのは、どうして?

それでは、空手の試合の際、みんな赤帯か青帯のいずれかに分かれることは、どういう意味なのでしょうか?

試合の際に、自分が所持している級や段を問わず、一方の選手が赤帯、もう一方の選手が青帯を締めるのは、全空連に加盟している流派、あるいは団体です。

全空連の試合では、組手はもちろん、型においても対戦形式で行うため、同様にそれぞれ赤帯や青帯を締めて、型で競い合います。

もちろん今でも、全空連以外の流派や団体では、自分の級や段の帯を締めて、試合に臨むところが多くあります。

その際、選手の識別の仕方として、選手がそれぞれ紅白に分かれ、赤の選手が赤い標識紐を自分の帯の上に巻くことによって識別します。

しかし、従来の標識紐では、観客だけでなく審判でさえも選手を判別しづらいことから、まず、柔道の世界では、道着のカラー化を取り入れました。

同じような意味合いで、全空連では選手を、赤帯と青帯に分けて識別することにしました。

まとめ

空手の試合を、テレビやインターネットで中継することも考慮すると、視聴者のためにも、どちらがどの選手か判別しやすくすることは、やむを得ないことではあります。

その一方で、真っ白な道着に、自らの実力の証である帯を締めて試合に臨むことは、武道を嗜む人々にとっては、長年の伝統であり、また馴染んできたものでもあります。

どちらかを選択しなければならないことは、非常に悩ましいところではありますが、いずれにせよ、締めたからにはその帯に恥じぬ闘いをしたいものですね。

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