フルコン空手での型や基本 極真の場合はどうなのか?

フルコン系の空手といいますと、いつもミットやサンドバッグ、スパーリングや組手ばかり行っているイメージを持たれる方は、多いかもしれません。

例えば、フルコン系空手の代表格である極真系の各会派(以下「極真」)では、実際のところどうなのでしょうか?

ここでは、極真において、型稽古や基本稽古はどのようなものかについて、解説していきます。

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型の稽古もしっかり行い、審査内容にも必須の型がある

伝統系の空手の流派において必ず行われる、型の稽古ですが、極真においても、型の稽古は行われます。

また昇級・昇段の際、各級・段ごとに必修の型が指定され、審査の際に受験者はそれを行います。

極真で習う型の内容は、会派や支部などで相違はありますが、大まかに分けると以下の通りとなります。

・初級:太極Ⅰ~Ⅲ、足技太極Ⅰ~Ⅲ
・中級前半:平安Ⅰ・Ⅱ、安三(ヤンツー)
・中級後半:平安Ⅲ~Ⅴ、三戦の型、転掌の型
・上級以上:撃砕大・小、最破、征遠鎮、鉄騎など

極真での型は、基本的には剛柔流の型を継承していますが、中には独自の型や、従来の空手の型にアレンジを加えたものもあります。

その独自のものとして「突きの型」が、そして従来の型にアレンジを加えたものとして、太極の型には「足技(そくぎ)太極」があり、また太極と平安の全ての型には、向きを変える際、背中周りに回る「裏」があります。

極真でも型は重視され、一通りの型は学びます。

基本稽古も、あくまでも基本的な技中心

極真では、基本の稽古も他の流派同様、普通に行われ、三戦立ち・騎馬立ち・前屈立ち・平行立ちでの立ち稽古を行います。

まず、三戦立ちでの基本では、正拳突き・裏拳・受け・手刀をそれぞれ、打点の高さや狙う場所によって異なるパターンの技を、何種類かずつ行います。

次に騎馬立ちでの基本では、下突きや、いくつかのパターンでの肘打ちを行います。

そして前屈立ちや平行立ちでの蹴り技を行います。

フルコン系ということもあって、特に蹴りのバリエーションが多く、内回し蹴りや外回し蹴り、そして膝蹴りや蹴上げなどのような、組手で応用が利きそうな蹴り技も、基本には含まれています。

基本稽古を終えたら、移動稽古や型、呼吸法、約束組手といった、伝統系でも行われる流れで稽古を進めた後に、フルコン空手らしい、受け返しの稽古やミット、スパーリング、組手といった内容へと進みます。

まとめ

自ら「勝負偏重主義」と称したこともある極真ですが、普通に型稽古や基本稽古も行います。

組手やそれに対応した稽古ばかりではなく、型や基本も満遍なく行い、伝統を重んじるとともに、技を練り上げることも重視しています。

組手での強さばかり求めるのではなく、身と心を共に鍛錬する姿勢は、他の空手の流派同様、極真においても同じことであります。

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