いよいよ東京オリンピック開催まで、刻々と近づいてきております。
今度のオリンピックでは、空手が追加種目として初採用され、空手ファンにとっては、大変見逃せないことでしょう。
ところで、空手のオリンピック競技では合計「8種目」が行われるということが前々から言われておりました。
ここでは、その「8種目」とは何かについて、解説します。
世界大会における種目は、どんなふうに分けているの?
参考までに、世界空手連盟(WKF)の世界大会では、どのように種目を分けているのでしょうか?
世界大会においては、まず大きく分けて型と個人組手に、次に両種目ともに性別ごとに大きく分けられます。
さらに個人組手に関しては、男女それぞれ体重別の階級制となっており、以下のように分けられます。
・型:男子、女子の2種目
・個人組手:男子、女子のそれぞれ体重別5階級
ちなみに、個人組手の男女別5階級の内訳は、以下のとおりです。
・男子:60kg級、67kg級、75kg級、84kg級、84kg超級
・女子:50kg級、55kg級、61kg級、68kg級、68kg超級
以上で合計12種目に分かれて、試合を行います。
オリンピックで行われる「8種目」とは?
オリンピックの空手種目においても、WKFの世界大会に準じた種目構成になると言われてきましたが、世界大会に比べて4種目少なくなるということは、一体どんなことでしょう?
オリンピックにおいても、型と個人組手ともに男女別に分けられます。
しかし、個人組手の体重ごとの階級が、世界大会の軽量級と重量級のそれぞれ2階級を統合して、男女それぞれ3階級となります。
そのため種目数が減り、型と組手を合わせて8種目が行われます。
その内訳は、以下のとおりです。
・型:男子、女子の2種目
・個人組手:男子、女子のそれぞれ体重別3階級
オリンピックの個人組手の体重別階級は、下記の通りです。
・男子:67kg級、75kg級、75kg超級
・女子:55kg級、61kg級、61kg超級
さらにオリンピックでは、1種目につき10人で競い、しかも1国1人しか出場できないという、大変厳しいものとなっています。
しかし、今回のオリンピックでは「開催国枠」というものが設けられています。
予選大会で開催国の選手がいない種目において、開催国の最も優秀な選手がオリンピックに出場できるという仕組みになっています。
そのため、日本にとって今回のオリンピックでの空手種目は、かえって有利なものとなるでしょう。
まとめ
今度のオリンピックの空手競技では、世界大会の12種目に比べて、8種目と種目数も減り、しかも1種目1国1人という出場条件のため、一見狭き門と感じられるかもしれません。
しかし、開催国枠によって、日本にとっては非常に有利な条件となっています。
そのため、日本選手の全種目出場、さらに全種目でのメダル獲得も、もしかしたら夢ではないかもしれません。