オリンピックの空手種目における、年齢制限の可能性について

2020年の東京オリンピック開催まで、刻一刻と近づいてきております。

今度のオリンピックでは、追加種目として、空手が初めて採用されることとなりました。

しかし、オリンピックの各種目において、避けることができないのは「年齢制限」です。

空手母国・日本として、有望な少年・少女をどれだけオリンピックに送り出せるかどうかは、その年齢制限にかかってくるところでもあります。

ここでは、オリンピックの空手種目において、年齢制限が行われる可能性について、オリンピックにおける年齢制限を行う理由も併せて、解説していきます。

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オリンピックにおける「年齢制限」とは?

オリンピックの種目の中には、年齢制限(特に下限)を設けている種目もあり、早くして才能を開花させたものの、出場可能な年齢に達しないために、涙を飲む選手も少なくありません。

ところが、オリンピックそのものには、年齢制限というものはありません。

ただし、以下の理由から各種目ごとに、その競技の統括組織によって自主的に、年齢制限を設けています。

(1)選手の健全な育成のため
(2)競技の危険性に対する配慮のため
(3)プロへの流出を防ぐため
(4)統括組織がオリンピックより格上の試合を主催している関係で、人気選手をオリンピックに出場させたくないため

大義名分としては(1)や(2)というところですが、(3)、(4)あたりは、かなり大人の事情が入り込んでいます。

ちなみにサッカーのオリンピックにおける「23歳以下」の年齢制限は、(4)の理由が当てはまります。

それはさておき、将来有望な選手達の、心身併せた健全な育成と、金銭による汚染や利権から守るためには、年齢制限は設ける必要があるでしょう。

空手でも年齢制限は行われるのか?

先述の(1)や(2)の理由から、少なくとも空手においても、特に下限に対する年齢制限は、行われることでしょう。

実際、世界空手連盟(WKF)主催の、世界空手道選手権大会では、すでに下記のような年齢制限を設けています。

・組手18歳以上
・型16歳以上

平成29年(2017年)10月号のさいたま報知の記事で、地元出身の小杉咲楽さんが「第14回船越義珍杯少年世界空手道選手権大会」の11歳女子「形(かた)の部」に、初出場にして初優勝された記事の中で、東京オリンピックでの空手種目の年齢制限に関して言及がありました。

同記事によると、世界空手道選手権大会と同様の「組手18歳以上」「型16歳以上」を採用見込みだと報じられています。

まとめ

過剰な競争や商業主義から選手を守り、選手の健全な育成を図るためには、年齢制限を設けることはむしろ必要なことでもあります。

年齢制限とは別の話ですが、空手はあくまでも、今回の開催地提案の追加種目であり、2024年のパリオリンピックでも採用されるかどうかは、次回の開催地次第でもあります。

今度の東京オリンピックで、年齢制限によって空手種目に出場できない選手のためにも、そして空手界のさらなる活性化のためにも、パリ以降のオリンピックにおいて、空手種目が継続されることを願わんばかりです。

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