空手において、黒帯への通過儀礼とも言える10人組手。
昇段審査の中に、この10人組手を取り入れている空手道場は、フルコン系を中心に多いのではないでしょうか。
ここでは、10人組手を取り入れている流派で空手を習っている方のために、今のうちから鍛えておくべき、3つの点について解説していきます。
目次
情報を収集し、早い段階から心構えを作っておこう
もしも、今通っている空手道場において、初段への審査で10人組手が含まれているならば、ただでさえ、その審査が難関なものとなることでしょう。
しかし、これを乗り切ることができれば、真の意味において、有段者の仲間入りを果たすことができます。
審査間際になって「もっと早く準備しておくんだった」と後悔しないためにも、早い段階から情報収集を行い、昇段審査を視野に入れつつ、稽古に取り組みましょう。
時間やルールなどを確認しておこう
10人組手では、道場によって相手1人あたりの持ち時間が1分のところもあれば、2分のところもあるなど、まちまちです。
また、微細なルールについても、道場ごとに違う場合もありますので、事前に確認しておきましょう。
体験談も聞いておこう
さらに、10人組手を経験された先輩方からの体験談も、聞いておきましょう。
成功した体験談よりもむしろ、失敗談や苦労話、そして反省点などを聞いておくとよいでしょう。
実際の審査の様子も、できれば見ておこう
もしも見学できるのであれば、昇段審査での10人組手の様子も見学しておきましょう。
実際にチャレンジしている先輩方の様子を見ることによって、どれだけ大変か、どのくらい辛いものなのかがよく分かるでしょう。
そしてそれらを基に、日常の稽古の中で重要だと感じた事柄に力を注ぎ、また必要があれば、自主練習にて補うようにしていきましょう。
10人組手に備えて何を鍛えておくべきか
10人組手に目標を定めて稽古を行う際、特に以下に示す3つのポイントを押さえつつ、日常の稽古あるいは自主練習に取り組みましょう。
(1)スタミナ
仮に10人組手の際、1人当たり1分割り当てられたとしても、10分間ぶっ通しでの組手は、思った以上にキツいものです。
日常の稽古における組手でも、息が上がらないようなスタミナとペース配分を意識しながら取り組みましょう。
できれば自らすすんで、インターバルなしで複数人相手の組手を行ってみましょう。
最初は無理のない人数から、慣れるに従って、人数を増やしていくようにするとよいでしょう。
(2)打たれ強さ
10人組手となると、相手も特に気合いを入れてガンガン攻めてくることでしょう。
相手になる10人の中には、技量が上の先輩方がつくこともあるでしょう。
10人を相手に全力で戦うと、ダメージも相当なものです。
今のうちから時間を見つけては、筋トレはもちろん、砂袋を蹴ったり、パートナーを組んで腹打ちしたりするなどして、打たれ強い肉体を作っていきましょう。
(3)技術
終始こちらが有利なペースを維持できるかどうかで、10人組手の苦しさもだいぶ変わってきます。
まずは急所への攻撃はもらわないよう、しっかり受け流せるようにしましょう。
あとは積極的に攻め続けることのできるセオリーを確立していきましょう。
1回の組手ごとに、1つ1つ反省と改善を積み重ねながら、一期一会の気持ちで取り組んでいきましょう。
まとめ
10人組手は、昇段審査の中でも特に難関なものとなります。
早い段階から情報収集を行い、以下の3つの点について鍛えておきましょう。
(1)スタミナ
(2)打たれ強さ
(3)技術
早い段階での準備と心構えが、10人組手の達成を左右するばかりでなく、自らの空手に対する自信にもつながってゆきます。
そのためにも、日頃から10人組手を目標に据えながら、真剣に稽古に励みましょう。