空手のデモンストレーションとして行われる、試割り。
その中でも特に板割りは、テレビなどでもよくご覧になるかと思います。
その板割りですが、空手を習っている方でしたらコツさえ掴めれば、誰でも簡単にできるようになります。
ここでは、そのための5つのコツについて述べてみたいと思います。
目次
鍛錬やテクニックでもカバーできない!?2つのコツ
まずは基本中の基本!「板選び」
板割りに使う板は、そんじょそこいらの板を使えばいい、というわけではありません。
もともと硬い品種の木材の板はもちろんですが、赤みがかった心材の部分を用いた板や、節(ふし・木目の中に混じった丸い枝の跡)のある板も大変硬く、また湿気を含んだ板もなかなか割れることができません。
いくら拳を鍛えても割れるどころか、むしろ自分の拳を痛めてしまいます。
そこで、空手向けの武道具店などで販売されている、板割り用の杉材を用意しましょう。
適度な厚みと乾燥状態で、しかも量産されているということもあって、品質も平準化されていますので、安全性の面からも板割りには最適です。
板を選ぶのも、板割りの重要なコツです!
持ち方が違うだけで大失敗!「板目」
簡単に板割りができるコツとして、次に「板目」を意識しましょう。
持ち手の方には、板目方向が地面に対して垂直でも平行でも、必ず板目と平行側の両端を持ってもらうようにしましょう。
板目方向の両端を持ったら、あら不思議!
簡単に割れる板も、そう簡単に割れなくなってしまいます。
必ず、板目に対して持つ方向には注意しましょう。
そうは言っても拳は鍛えた方がいい!3つのコツ
基本の稽古で正しいフォームを
板を簡単に割れるようになるためには、空手での基本稽古を、日頃からきっちりと行いましょう。
基本稽古で突きを行う際の注意点です。
・まずは正しい立ち方や姿勢、そして握り方を維持する。
・突きの際にはしっかりと打点を定めながら突く。
・突いた手と反対側の手でしっかりと引き手を行う。
正しい形と十分な引き手が、簡単に板割りができるほどの突きの威力を生み出します。
巻き藁などで拳を正しく鍛えよう
正しい姿勢で突きができたら、巻き藁を使って突いてみましょう。
拳はしっかり握り、人差し指と中指の拳頭で巻き藁を突いていきましょう。
そのとき、手首がグニャリとならないように、手首の力を緩めないよう気をつけましょう。
いくら割れやすい板を使っても、ある程度拳は鍛えておかないと、板割りはできません。
最初は巻き藁を突いても、拳頭が結構痛いかと思いますが、毎日しっかりと巻き藁を突けば、慣れていきます。
もしも巻き藁がない場合は、木の床の上で、拳立て伏せをしたり、また、四つん這いで構いませんので、拳を立てて歩いたりするのも有効です。
無理せずまずは1枚からチャレンジ
初めて板割りをする方は、必ず1枚からチャレンジしましょう。
やはり板割り用の板は、それなりの硬さがありますので、どのくらいの硬さなのか確かめながら、最初は巻き藁を突くようなイメージで、最初は一発で割ろうとせず、徐々に力を出して突きましょう。
もしも割れそうならば、一気に突いて割ってみましょう。
まとめ
空手を習っている方にとって、板割りは、ある意味ロマンを感じさせるものです。
板が割れたら「これだけ強いんだ」という自信もつくことでしょう。
しかし「生兵法は怪我のもと」というように、準備が不十分ですと怪我はおろか、空手人生も絶たれてしまいかねません。
上記で述べましたコツを参考に、安全性にも注意を払いながら、板割りにチャレンジしてみて下さい。