空手で、見事な横蹴りを繰り出す姿を見ると、その美しさに憧れてしまう方は多いかと思います。
蹴り終わったときの、蹴り脚がまっすぐ高く伸びきったさまは、きっと誰しも真似してみたいと思うでしょう。
ここでは、空手での横蹴りが上手くなるための、4つのコツについて解説していきます。
目次
まずは横蹴りについて知ろう
横蹴りは、基本的には自分の左右にいる相手、その応用として前方あるいは後方にいる相手にも対して、自分が横向きになり、足刀もしくはかかとの部分を突き出すようにして、繰り出す蹴り技です。
空手の試合においては、挙動が大きいことと、軸脚だけで支える不安定な姿勢ゆえに崩されやすいために、あまり使い勝手が良くありませんが、回し蹴りの後に続くフェイント技としては有効です。
あと、脚を伸ばしきった際のリーチが非常に長い点から、試合よりはむしろ、護身技として有効な技です。
例えば、刃物を持った相手に対し、長いリーチを活かして、中段で武器を持った相手の手や腹部を、そして下段で膝関節やその上の腿の急所などを、足刀やかかとの硬い部分で蹴り込むことができ、可能ならば、上段めがけて顔面をも狙うことができます。
空手を習っている方でしたら、伝統系・フルコン系問わず、マスターしておくべき技です。
横蹴りが上手くなる、4つのコツとは?
コツその1:まずは流れを覚えよう
横蹴りの流れとしては、以下の手順となります。
最初は中段蹴りから始めてみましょう。
a) 左右どちらかの方向に顔を向ける
b) 顔を向けた側の脚は蹴り脚、その反対側の脚は軸脚として、蹴り脚の足裏を軸脚の腿に触れるような感じで、蹴り脚の膝頭を、顔を向けた方向に向けて折りたたむ
c) 蹴り脚の足先を横にしながら、足の外側の縁(足刀)もしくはかかとを顔を向けた方向に蹴り込む
慣れてきたら、構えた前もしくは後に的を定めて、体を的の方向に横に向けてから、蹴り込む練習もしていきましょう。
これで四方に横蹴りができるようになります。
コツその2:「突く」イメージでやってみよう
上述のc)において「蹴る」というよりは、むしろ「突く」イメージで、足刀もしくはかかとを突き出してみましょう。
横蹴りのキモは、その「鋭さ」にあります。
コツその3:柔軟性も養おう
横蹴りを極めるならば、上段から下段まで、自在に横蹴りが繰り出せるようになることです。
特に上段を狙えるようになるためには、足腰の柔軟性も必要となります。
中段で慣れてきたら、徐々に打点を高くして練習するとともに、開脚などのストレッチングも行うようにしましょう。
コツその4:ブレない軸脚を作ろう
シャドーで見事な横蹴りを極めても、実際にモノに当ててみたら、蹴った自分が跳ね返ってしまったら、使える横蹴りにはなりません。
きちんとしたフォームができたら、サンドバッグやミットを使った練習もしましょう。
そこで、蹴った自分が跳ね返らずに、蹴り脚を目標めがけて叩き込めるくらいには耐えられるような軸脚を作りましょう。
また、高く蹴るためには、上体を傾けなければなりません。
特に上体が傾くと、軸脚がブレやすくなりますので、上段でもシャドーによるフォームのチェックと、ミットなどで当てる練習も行いましょう。
まとめ
美しくかつ使える横蹴りを目指すためには、以下のコツが必要です。
(1)動作の流れを覚える
(2)「突く」ようにして蹴る
(3)足腰の柔軟性も養う
(4)ブレない軸脚を作る
そのためには以下の要素を練習に取り入れて下さい。
・シャドーでのフォームのチェック
・ストレッチング
・サンドバッグやミットを使った練習
これらを練習のメニューに取り入れて、美しくキレのある、力強い横蹴りをマスターして、空手における技の幅を拡げてみて下さい。